「今月、そんなにお金使ってない気がするんだよな〜」
そう思いながら、クレジットカードの明細を開く。
…………。
「は???????」
いやいやいやいやそんなはずはない。まさか不正使用か??
血走った目で利用明細を見る。
カフェ。
コンビニ。
ネットショッピング。
ドラッグストア。
なんかよく分からない980円。
一つひとつを見ると、
「あー、これは買った」
「これも必要だった」
「あ、これ食べたわ」
・・・・・・・・犯人、私やんけ。
合計金額になると、全く身に覚えがない。
怖い。
私のお金、どこ行った????
……と思っていたのですが、最近なんとなく原因が分かってきました。
私、
PayPayとかクレジットカードで払うと、「お金を使った感」がめちゃくちゃ薄いんですよね。
現金なら、
財布を開く。
1万円札を出す。
店員さんに渡す。
お釣りが返ってくる。
財布の中の札が減る。
「ア~~~~私の諭吉がぁ!!!!」
というイベントが発生する。
でもPayPay。
スマホ出す。
ピッ♪
終わり。
数秒。
指一本。
クレジットカードも、
ピッ♪
終わり。
……え?
今、3,800円なくなった???
私の脳みそ的には、
「スマホを一回かざした」
くらいの出来事として処理されている気がします。
便利。
ものすごく便利。
だがしかし。
便利すぎる。
そして私は気づきました。
PayPayとクレジットカードは魔物です。
財布からお金を奪っているのに、
奪った気配がない。
静か。
あまりにも静か。
気づいたときには、明細だけが育っている。
今回は、そんな魔物たちに毎月まんまとやられている私が、
「なぜキャッシュレス決済だと、こんなにもお金を使った感覚が薄くなるのか?」
を、作業療法士っぽく自分の行動を分解しながら考えてみます。
PayPayで払う。ピッ。以上。
例えば、3,000円のものを買うとします。
現金なら、
財布を出す。
中を見る。
「あ、千円札3枚しかない」
3枚取る。
渡す。
財布を見る。
札が消えている。
悲しい。
ものすごく分かりやすい。
目で見て、お金が減ったことが分かります。
一方PayPay。
スマホを出す。
ピッ。
「PayPay♪」
終わり。
……軽い。
3,000円の出来事とは思えないくらい軽い。
作業療法士として人の行動を見ていると、
「何をしたか」だけではなく、
その行動によって、本人にどんな感覚や結果が返ってくるのか
も大事だなと思います。
現金なら、
お札を見る。
触る。
財布から取り出す。
渡す。
財布の中身が減ったのを見る。
つまり、
「3,000円を使った」という行動に対して、目や手から分かりやすい情報が返ってくる。
でもキャッシュレスだと、
ピッ。
で終わる。
3,000円でも300円でも、やることはほとんど同じです。
少なくとも私の場合、
支払うという行動と「自分のお金が減った」という実感が、ちょっと離れてしまう。
これが結構危険なのでは?
と思っています。
クレジットカード、お前はさらに怖い
そして個人的にPayPay以上に恐ろしいのが、
クレジットカード。クレジットモードのPayPayは言わずもがな。
なぜなら、
買った日と、お金が減る日が違う。
今日5,000円使う。
でも今日、銀行口座から5,000円は減らない。
明日も使う。
減らない。
来週も使う。
まだ減らない。
「なんだ。私、お金あるじゃん(笑)」
あるわけねぇだろ目を覚ませ💢💢💢
未来の私のお金を使っています。
でも、口座を見るとまだそこにある。
この「行動」と「結果」の時間差。
私にはかなり厄介です。
OTとして考えてみても、行動した直後に結果が分かる方が、
「今、自分が何をしたのか」
は把握しやすいですよね。
熱いものを触ったら、
「あっつ!!!」
となる。
すぐ手を離す。
分かりやすい。
もし熱いものを触って、
3週間後に手が熱くなったらどうでしょう。
いや、何の熱さ???
となる。
極端ですが、私のクレジットカードに対する感覚はちょっとこれに近い。
買った。
その日は何も起きない。
忘れる。
数週間後。
\89,624円/
「何事!?!?!?」
いや、お前が使ったんだよ。
500円くらいなら、まあいっか
そして魔物には、もう一つ恐ろしい攻撃があります。
少額決済です。
コンビニで480円。
カフェで650円。
ネットで1,200円。
ドラッグストアで890円。
一回一回は、
「まあ、このくらいなら」
と思う。
500円で人生が破綻するわけではありません。
650円でも破綻しません。
しかし、
500円を10回使えば5,000円。
当たり前です。
小学生でも分かります。
なのに私は月末になるまで気づかない。
なぜだ。
魔物は一撃で財布を殺しに来るわけではないらしい。
480円。
650円。
1,200円。
と、
ちまちまHPを削ってくる。
こちらは攻撃されていることにすら気づかない。
月末。
カード明細。
\GAME OVER/
ADHDの私、「今欲しい」が強い
さらに自分の買い物を振り返ると、
私は、
「これ欲しい!」
と思った瞬間がめちゃくちゃ強いです。
ネットでかわいいものを見つける。
欲しい。
値段を見る。
ちょっと高い。
悩む。
……はずなのですが、
「残り2点」
とか書いてある。
終わりです。
「なくなるかもしれない!!!!」
が頭を占領します。
数日考えてから決める、が難しい。
しかも、
カード番号登録済み。
欲しい。
↓
ポチ。
↓
買えた!!
早い。
私が冷静になるための時間が、どこにもない。
ここでOTっぽく考えてみます。
人の行動って、
「本人が頑張るかどうか」
だけで決まるものではありません。
周りの環境によって、
ある行動がやりやすくなったり、
逆にやりにくくなったりします。
買い物も同じ。
欲しいと思ってから購入するまでが、
あまりにも簡単な環境
になっているんですよね。
つまり私に必要なのは、
「衝動買いしないぞ!!」
という気合いではなく、
買うまでに一回立ち止まれる環境を作ること
なのかもしれません。
解決策① 現金は最強
そこで、いろいろ考えた結果。
めちゃくちゃ原始的なところに戻ってきました。
現金は最強。
財布に1万円入っている。
使う。
7,000円になる。
使う。
4,000円になる。
めちゃくちゃ分かりやすい。
残金が、
物理的に見える。
しかも現金には、
財布を出す。
開ける。
お札を数える。
渡す。
という手間があります。
これも私にとっては結構大事です。
便利さだけ考えれば、もちろんキャッシュレスの勝ち。
でも、
使いすぎを防ぐための「面倒くささ」
という意味では、現金が強い。
OTでは、その人がやりたい行動をしやすくするために環境を調整することがあります。
逆に考えると、
減らしたい行動は、ほんの少しだけやりにくくする。
これも使えるのでは?と思っています。
買い物するたびに財布を開かなければならない。
残りのお札が嫌でも目に入る。
「あと3,000円しかない」
が見える。
私の場合、この分かりやすさはかなりありがたい。
なので、
使いすぎやすい場所では、あえて現金。
これは普通にアリだと思っています。
解決策② 「使った」を見えるようにする
とはいえ、
全部現金!!
は面倒です。
ネットショッピングもありますし。
ポイントも欲しい(笑)
なのでキャッシュレスを使うなら、
キャッシュレスによって消えた「お金減ったぞ!」を、別の方法で作る。
例えば、
使った直後に利用額を見る。
カードアプリをホーム画面の目立つところに置く。
週に一回、利用額を見る。
カードの利用通知をONにする。
など。
私の場合、
「覚えておこう」
は一番信用できません。
忘れるから。
だったら、
覚えなくても目に入るようにする。
これも環境調整です。
解決策③ 買うまでに「ひと手間」を入れる
もう一つ。
私みたいに、
「欲しい!!」
↓
購入。
が爆速なタイプには、
途中にわざと面倒くさい工程を入れる。
これも良さそうです。
カード情報を登録しない。
欲しいものは一度お気に入りに入れる。
高いものは翌日まで買わない。
買う前に残高を見る。
などなど。
便利なものを、
ちょっとだけ不便にする。
一見、時代に逆行しています。
でも、
その数十秒で、
「……これ、本当にいる?」
が入ってくるなら、
その不便さには意味があると思います。
魔物とは、距離感を考えて付き合う
ここまで散々、
魔物。
怖い。
財布を殺しにくる。
などと言ってきましたが(笑)
もちろんPayPayやクレジットカード自体が悪いわけではありません。
問題は、
私がどういう環境だと使いすぎるのか。
そこなんだと思います。
お金を使った実感が薄い。
少額決済を繰り返す。
「今欲しい」に弱い。
買うまでが簡単すぎる。
後から請求されると、それまでに使った額を忘れる。
こうやって自分の行動を細かく見ていくと、
単純に、
「私は浪費家だからダメだ」
で終わらせるより、対策が考えやすくなります。
とりあえず私は、
現金は最強。
これを胸に刻みます。
……が。
実は私の財布を狙っている魔物は、こいつらだけではありません。
もう一匹います。
しかも、かなり手強い。
そいつは私に、
「安いよ?」
「今買った方がお得じゃない?」
「定価よりこんなに安いよ?」
と囁いてきます。
そう。
メルカリです。
安いから買った。
お得だから買った。
そして家には、
「安かったけど、別にいらなかったもの」
が増えていく。
次回。
「安物買いの銭失い。魔性のメルカリ」
について、
また私の財布を犠牲にしながら考えてみたいと思います。
……私の周り、魔物多くない???
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